「実家に帰らなくていい」といわれて心が軽くなった

闘病の経緯

実は今年の初めに実家に帰った際、トラウマが再現されて軽くパニックになってしまい、1月中は心身ともにずっと体調を崩していました。

トラウマはいくつかあるのですが、今回は父親に対するトラウマでした。

さまざまな経緯があって父がキレたのですが、それでパニック状態になり、一人暮らしをしている自宅に帰ったあともずっと恐怖を引きずっていました。

「親のことは愛さなければならない。『親が悪い、怖い』といって親を愛せない子どもは悪い子。自分が悪いんだ」とずっと自分を責めていたので、余計にメンタルダウンしていました。

つらすぎて駆け込みで病院を予約しカウンセリングを受けたのですが、カウンセリングの先生に「『子どもは親を無条件愛ないといけない』という『べき思考』に縛られているね」と言われてはっとしました。

おっしゃる通りでした。

カウンセリングの先生は続けて話してくれました。

「親子関係といっても、人と人だから必ずしも合うとは限らない。『親孝行しなければならない』とか『親だから愛さないとだめだ』といって自分で自分のことを縛り付けているけど、そうする必要がない。」

その話を聞いて、少し心が楽になりました。

「少し」というのはカウンセリングの先生の話を聞いても、ある聖句が心に引っ掛かったからでした。

あなたの父と母を敬え。これは、あなたの神、主が賜わる地で、あなたが長く生きるためである。

出エジプト記20章12節

聖書には「親を敬え」と書いてあるんですよね~~~~~_(:3」∠)_

聖書オタクである鄭明析(チョン・ミョンソク)牧師もこの聖句に基づき「親孝行しようね」という話をされるので、「御言葉に反する行為をしていいのか…!?」と新たな葛藤が生まれましたw

そんなこんなで悶々と過ごし、カウンセリングを受けてから1週間が経ちました。

そのタイミングでなんと韓国からある牧師(鄭明析牧師ではない)がいらっしゃり、一緒に食事をする機会をいただきました。

そこで全く別の話をしていたのですが、流れで「威圧的な人」の話が出て、父を思い出した私は牧師の前で号泣し始めてしまいました。

牧師も「(今の話の)どこで泣いたの!?」と驚いていたので事情を話すと、今度は私が驚くはめに。

「つらいなら実家に帰ったらだめじゃない?」

その牧師はご家庭を持っていて息子もいるパパさんなのですが、だからこそ驚きました。

「怖い態度をとられてスルーするからといって、それが親を愛していないことではないよ。

それに悪い言葉はね、脳に溜めてグルグル考えたらもっとつらくなるから、『はいはい』って右から左に聞き流せばいいんだよ。

お父さんはこころを愛するから気にかけて怒ることもあるけど、実家に帰ってつらくなって疲弊するなら無理に帰らなければいいよね?

お父さんのためにも祈ってあげて、そういう態度がなくなるように神様に祈り求めもして。

そうやってこころが楽に帰れるようになったらたくさん帰ったらいいよ」

カウンセリングの先生の言葉と聖句の狭間で迷っていた私は、牧師であり父親という立場の人からそういう話をされて、とても心が軽くなりました。

「あぁ、無理に実家に帰らなくていいんだな。家族と距離をとってもいいんだな」とやっと自分の中で納得できたのです。

家族関係に問題がない会員たちはよく年末年始やお盆、何かあるたびに普通に実家に帰る方もたくさんいるし、実家に住んでいらっしゃる方もいます。

家族と疎遠にさせる団体ではないので、そこら辺は自由に好きなように皆さんやっています。

ただ、私の場合は家族関係でトラウマがありむしろ実家に帰るのが苦しい部類の人間だったので、「実家に帰らなくていい」という言葉にとても救われたのです。

そして、一度疎遠になったとしても私が楽に実家に帰れるようなメンタルになれたら、その時はたくさん帰ってもいいんだなと考えたら、とても楽になりました。

「実家の玄関で一瞬だけ顔を見せて、『ほら顔を見せたよ』って言ってそのまま自宅に戻ればいいよ(笑)」という話もしてくださり、笑いましたw

冒頭に書いた「いくつかあるトラウマ」は、私の場合大半が家族に対するトラウマです。

母親に対しても、姉に対しても、祖父母に対してもトラウマがあるので、正直実家に帰るたびに精神的にとても疲れていました。

それでも「親孝行をしなければならない」「親を悪く思う子どもは悪い子だからダメだ」という歪んだ認識のせいで、心の痛みを無視して帰っていました。

けどカウンセリングの先生や牧師の話を聞いて、「今は大きくなって自立しているし、自分の体調を優先して生きていいんだ」と考えられるようになり、心がとても楽になりました。

もちろん家族のことは根本的には嫌いになれないし、何かあったら駆けつける気持ちはあるし、産み育ててくれた感謝の気持ちはあるし、神様とイエス様に会えたから恨む気持ちは今はほとんどなくなりました。

「それでいいんだな。自分が精神的により安定して、親孝行をしたくなったらそのときにたくさんしよう!」と前向きに考えられるようになり、体調も回復してきました。

とはいえ家族と連絡を取り合うのは、どちらかというとまだ億劫に感じるので時間はかかりそうですが、徐々に自分の心の傷も癒していけたらなと思います。

人や御言葉を通して考えを転換させてくださり、心を守ってくださった神様に感謝します。

少しずつトラウマと向き合って、家族とも楽に付き合える自分に変化していきたいです。